異常でない抜け毛はある?薄毛対策に使える安全な育毛剤も教えて!

毛髪1

抜け毛が多いと感じたら早めに対策をしましょう。放置すればする程、症状は改善しにくくなるからです。とは言え、抜け毛や薄毛の対策に育毛剤を使用したくても、副作用が怖いと感じて躊躇している人も少なくはありません。

ここでは、抜け毛についての基礎知識と共に、副作用が少ないと言われている安全な育毛剤について紹介します。


抜け毛は全て薄毛の症状なのか

抜け毛が気になるのはシャンプーをしている時だと言う人は多いでしょう。実際に、一日で頭髪が自然脱毛する全体量の70パーセントが洗髪時に抜けるものだとされています。頭髪は毛周期に合わせて成長するものですが、古くなった頭髪が抜けるプロセスを必ず迎えてから、新しい頭髪が再び成長を始めるのです。

このため、薄毛の症状がない正常な人でも頭髪は一日で50本以上は抜けます。加えて、季節により抜け毛が多くなる時期もありますから、シャンプーをして手に抜け毛が絡みつくようなことがあっても一概に異常な抜け毛や薄毛の症状とは言えません。

安全な抜け毛かどうかの判断としては、シャンプーの場合では100本程度はセーフと考えて良いでしょう。

また、間違った洗髪方法で抜け毛が多くなったように見える場合も少なくありません。頭髪を強めに引っ張ったり、乱暴な洗い方で絡まったりすれば、頭髪や頭皮に負荷が掛かりやすくなります。ダメージがあれば頭髪が途中から切れてしまうケースも多いのです。

抜けた頭髪を観察して毛根が見当たらなければ切れ毛が起きていると考えて良いでしょう。

心配な抜け毛は、洗髪時に明らかに大量の脱毛が見られる、室内やソファなどの家具に大量の抜け毛が落ちていたり付着していたりする、ブラッシングの際に驚く程ブラシに頭髪が絡みつくなどの状況です。

毛根を観察しよう

毛根には、頭髪が健康を維持するために栄養を毛細血管から摂り入れる毛乳頭や、頭髪が成長するために必要な毛母細胞などが存在します。つまり、毛周期や頭髪の健康状態に大きく影響する部位です。抜け毛や薄毛の症状など、何か頭皮や頭髪へトラブルが発生していれば、毛根をチェックすると正常な形状ではなくなっている可能性が高いでしょう。

とは言え、抜け毛が多いからと慌てて自分の髪を抜いてしまう行為は避けてください。無理やり頭髪を抜くと頭皮への負担が大きくなり傷ついてしまう場合も考えられます。必ず抜け落ちた髪を手に取って毛根を観察するようにしましょう。

ティッシュなどの白い紙に抜け毛を置いてルーペなどで観察するとより毛根の形状が分かりやすくなります。問題がない安全な毛根は、マッチ棒の先端に似た膨らみのある形状をしているものです。白色の毛根もありますが、毛周期の休止期で色素が供給されなくなったために白くなります。

つまり、白い毛根をした抜け毛は寿命を正常に全うし、新たに育った頭髪に押し出されたものなので問題ありません。また、半透明な物体が毛根の周囲に付着して見られる場合も多いです。これは、毛根鞘と呼ばれるもので、毛母細胞が活発になり頭髪が成長をしている時期に脱毛しないように頭皮と毛根をつなぐ役目があります。

抜け毛になる時に毛根鞘が毛根に付着しても何の問題もありません。ただ、毛根鞘でない白い物体が付着していた場合は注意が必要です。毛根鞘は触れると少々粘性を感じますが、べたつきを感じる場合や脂っぽい場合は毛根鞘ではないと判断しましょう。

安全でない抜け毛の毛根

毛根を観察してみて、マッチ棒の様な形状でなければ頭髪や頭皮の健康状態が良好でないと判断しましょう。例えば、毛根があるはずの根元に膨らみが見られず、真っ直ぐな状態であれば毛乳頭が頭髪の成長に必要な栄養を十分に摂取できていないと考えられます。

同時に頭皮の血行不足も考えられ、頭髪そのものが弱くなっている状態でしょう。なぜか、毛根の下から産毛の様な細い毛が生えているケースも見られますが、この場合も頭髪の健康状態は良くありません。毛根が頭皮にしっかりと根付いていない証拠で、新しく成長してきた頭髪が古い頭髪と一緒に脱毛している症状です。

毛根にある細胞は死んでいない状態ですが、今後、薄毛になる可能性が高い状態と言えるでしょう。また、普通なら丸みのある毛根が、波打っていたり尖っていたりする場合はストレスなどが原因でトラブルが起きているものです。

ギザギザと波打ち、太くなったり細くなったりしている毛根は、脱毛が繰り返し起きている状態と言えます。頭皮トラブルが慢性化している可能性も高く、早めに薄毛対策を始める必要があるでしょう。尖っている毛根は、ホルモンの乱れを原因とする他、円形脱毛症の場合に見られる場合が多いです。

その他に、前項で紹介した毛根鞘でない白い物体が付着している毛根は、皮脂の過剰分泌が考えられます。頭皮の常在菌が分解できない程皮脂量が多い状態も考えられ、頭皮に炎症が起きたり異常脱毛が起きていたりする可能性もあるため注意が必要です。

生活習慣の乱れなどが影響すると言われますが、頭皮の乾燥により皮脂量が多くなる、シャンプーですすぎ残しがあるなどのほか、合わないシャンプーを使用しているなども原因に考えられます。

育毛剤には副作用がある!?

抜け毛が多いような気がしたら育毛剤を薄毛対策に使う人も多いです。育毛剤は発毛剤と異なり、直接頭髪を生えさせるものではありませんが、頭髪の状態や頭皮環境を整えて健康な状態に導くため、健康な髪を育てるサポートになります。

ただし、様々な成分が含まれており、全ての製品で副作用の可能性はぬぐえません。多くはかゆみなどの軽い症状で済むと言われますが、なるべくならリスクの少ない育毛剤を使いたいものです。良く見られるのが、育毛剤の多くに含まれているエタノールなどで刺激を感じる体質ですが、これはパッチテストで簡単に判断できます。

これから使用したい育毛剤を腕などに少量付着させて放置し、かぶれなどが皮膚に起きるかを試すと良いでしょう。また、副作用が起きやすい育毛剤は効き目が良いと言われています。AGA治療にも使われるミノキシジルは男性ホルモンに働きかけますが、動悸やめまい、嘔吐などを引き起こすケースがあるようです。

特に循環器系の疾患がある人は注意して使用すべきでしょう。フィナステリドと呼ばれる成分も男性ホルモンに影響がありますが、AGAに関係があるホルモンだけでなく他のホルモンにも働きかけてしまう場合があります。

このため、精子減退などの副作用が見られる可能性があるようです。いずれにしても副作用は育毛剤を使用している期間に起こるものですので、合わなければ早めに使用を中止すれば多くは症状が重くなりません。

安全な育毛剤を使いたいなら

医薬部外品や化粧品として一般的に販売されている育毛剤には副作用のリスクが低い安全なアイテムも多いです。例えば、まつげ美容液に含まれるピディオキシジルは、ミノキシジルが持つ人体へのリスクを抑えた発毛医薬品成分として、化粧品の認定がされています。

ただし、化学成分が配合されていれば必ずしも副作用が起きないとは言えません。アレルギーが心配な人などは、化学成分を含まない育毛剤を使うのも一つの手段です。完全無添加の表示があるものや、ミツイシコンブやペルベチアカナリクラタなどの海藻から抽出した成分が多く配合されているなど、天然由来成分を主成分としている育毛剤は安全性が高いと知られています。

特に、ミノキシジルを使えない妊婦などの女性は天然成分にみでできている育毛剤を使うと良いでしょう。

参考元《名古屋中央クリニック